パーキンソン病などの手の震えを軽減させるウェアラブルデバイス



パーキンソン病や本態性振戦の主な症状として「手の震え」があります。
食事の際には、食べ物を口に運ぶことが困難となり、それがストレスになり、食事が楽しめなくなってしまいます。

原因が不明の手のふるえや、パーキンソン病、脳梗塞などによる手の震えに悩んでいる方々は、日本国内だけでも数百万人いるといわれています。これらの症状に対して治療方法はまだ確立されていません。

手の震えに対して、テクノロジーを使ってサポートしている事例を2つご紹介します。




医学博士の Anupan Pathak 氏は、友人が目の前でこの課題に苦しんでいるのを目の当たりにして、それを解決しよう開発されたのが Liftware というデバイスです。
手の震えを検知し、振動安定技術を組み込んだスプーン型のデバイスが、水平になるよう安定化してくれます。


Liftware のチームは現在 Google にジョインしているようですね。

japan.googleblog.com

Google製 Liftware(リフトウェア) 標準キット 200107731

Google製 Liftware(リフトウェア) 標準キット 200107731




グラフィックデザイナーの Emma は29歳の時にパーキンソン病と診断されました。
過去3年で手の震えが顕著になり、直線を描くこと、何かを描くことを止めていました。

エンジニアの Haiyan は、彼女のためにデバイスの開発を行いました。
震えのパターンを解析し、その震えを打ち消す振動を腕に付けたデバイスから指示し、震えを打ち消すようにしています。
そして、ついに彼女は描くのを諦めていた直線を再び描くことができるようになったのです。

www.bbc.com




このようなテクノロジーの活用は、ウェアラブル × ヘルスケア の素晴らしい事例だと思っています。目の前の誰かを助ける、このような取り組みがもっと増えていくことを期待しています。


Google製 Liftware(リフトウェア) 標準キット 200107731

Google製 Liftware(リフトウェア) 標準キット 200107731

図解 よくわかるパーキンソン病の最新治療とリハビリのすべて

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ファーストコールカンパニーシリーズ ヘルスケアビジネス成長戦略研究―――近未来の国内最大マーケットに挑む

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